「国土交通省モビリティ人材育成事業」に 2 年連続採択 黒部発、地域の方々が主役で挑む移動課題 「Community Drive プロジェクト」の中間報告
住民参加型実証実験、3 つの「マイクロプロジェクト」が本格始動
地域の交通や福祉課題の解決を目指す Community Drive プロジェクト(一般社団法人 SMART ふくしラボ、株式会社日建設計、株式会社図解総研)は、昨年度に続き、令和 7 年度の国土交通省「モビリティ人材育成事業」に採択され、2 年目の活動を行っています。本年度は、富山県黒部市における新たなプログラムとして、地域の方々が主体となり、地域の課題解決に挑む 3 つの「マイクロプロジェクト」(小さな実証実験)を進める拠点となる、モビ LAB@黒部基地1 を 2025 年 8 月に発足しました。月に一度、モビ LAB 月1会議2と称したワークショップを開催し、チームごとに集まり、活発な議論が行われ、具体的なアクションプランが順調に進んでいます。
2025 年 8 月に開催した、1 回目の「モビ LAB 月 1 会議」では、10 代の学生から 70 代のシニアの方々まで、様々なセクターから約 30 名が研究員として集まり、地域の方々から出た課題への意識を元に、検証すべき 3 つの仮説を決定しました。同年 9 月に開催した 2 回目では、その仮説を検証するための具体的な調査計画を策定しました。そして、その計画に基づき、同年 9 月 20 日、21 日に開催された「くろべフェア」では、ブースを訪れた方々へリサーチを実施、公共交通への"住民の思い込み"や、"助け合いサービスへの期待と不安"などについての一次情報を収集しました。
同年 10 月 4 日に開催する、3 回目の「モビ LAB 月 1 会議」では、これまでの調査結果を元に、10 月以降に開催する、本格的な実証実験の計画について議論を行います。
モビ LAB@黒部基地の これまでの歩みについて
1 回目:ワークショップ、モビ LAB 月 1 会議(8 月 19 日)
意志ある探求チームの結成。約 30 名の多様な参加者が研究員となり、プロジェクトのゴールを共有し、地域の方々が主体となって検証すべき以下の 3 つの仮説を設定しました。
- 住民の意識を変えることによって公共交通の利用は増加する
- 公共交通を活用すれば、どこからでも介護サービスを受けられる
- 助け合いサービスにより、ちょっとした困りごとを解決できる
2 回目:ワークショップ、モビ LAB 月 1 会議(9 月 17 日)
黒部の未来を描く、私たちの実験計画。約 30 名が参加し、設定された仮説を検証するための具体的なアクションプランの素案を各チームが策定しました。ここでは、9 月 20 日、21 日開催された「くろべフェア」にて、地域の方々のリアルな声を集めるためのアンケート調査の詳細を設計しました。
追加活動「くろべフェア」(9 月 20 日、21 日)に出展
モビ LAB ブースを訪れた方々へリサーチを実施。具体的には、ブースを訪れた方々へ約 300 件のヒアリング及びアンケート調査を実施し、公共交通の利用実態、地域の困りごと、助け合いサービスへの意識などを探りました。ここでは、プロジェクトの土台となる貴重な一次情報を収集しました。
アンケート結果の一例:
- 公共交通の利用が少なく、自家用車依存が高い一方で、将来の移動弱者への不安や地域交通維持への関心が強く表れていることが明らかとなった。
- 未来の移動環境では、公共交通と自家用車が併用できる街、子どもが安心して移動できる環境を望む声があった。
- 移動課題解決に向け、モビ LAB@黒部基地の活動に対して、「関心がある」と答えた人が約 80%いた。

モビ LAB ブースの様子
3 回目:ワークショップ、モビ LAB 月 1 会議(10 月 4 日)
本格的な実証実験の計画について議論を実施。
- ヒアリング、アンケート調査の結果を共有
- 3つのマイクロプロジェクトの詳細事業計画を発表
- マイクロプロジェクト内で行う実験についてのブラッシュアップを行う
検証中の 3 つの「マイクロプロジェクト」について
各プロジェクトのタイトルが完成しました。
くろべ "乗らず嫌い" 脱出大作戦!
「公共交通は使いづらい」という市民の「思い込み」と、「実は意外と便利」という「事実」のギャップに着目しました。市民自身が「知らなかった便利さ」を発見する体験型キャンペーンを通じて、"乗らず嫌い"を解消し、地域の足を支える意識を醸成します。
でかけレール × 助け合い交通
介護事業者が抱える送迎課題に対し、富山地方鉄道と、宇奈月エリアの住民による「助け合い送迎」を組み合わせた、新しい移動モデルを構築・検証します。10 月下旬以降、宇奈月エリアで住民参加のワークショップや、高齢者モニターによる実証実験を計画中です。
"おたがいさま"で繋がる!ココロネット応援大作戦
地域に既に存在する助け合いサービス「ココロネット」を題材に、市民が利用をためらう「不安」の正体を調査・分析。誰もが安心して公共交通を使えるための改善策と普及戦略を共創し、この仕組みが地域の移動課題を解決するポテンシャルを可視化します。

9 月 17 日に開催したワークショップ、モビ LAB 月 1 会議(2 回目)の様子
Community Drive プロジェクト担当者コメント
一般社団法人 SMART ふくしラボ プロジェクトマネージャー 小柴 徳明
「モビ LAB@黒部基地の最大の特徴は、市民が主役であることです。行政や専門家から与えられた解決策ではなく、市民自身が課題を発見し、データを集め、小さな実験を繰り返す。このプロセスを通じて生まれるリアルな解決策こそが、黒部市の未来を創ると信じています。今後の各チームの活動にご期待ください。」
Community Drive プロジェクトについて
地域における移動の課題や未来に向き合い解決策を導き出し、地域(Community)の移動を促進(Drive)する人材である「コミュニティ・ドライバー」の育成と必要になるプログラムならびにツール開発を目指すプロジェクトです。福祉の DX を推進する一般社団法人 SMART ふくしラボ(所在地:富山県黒部市)と建築・土木の設計監理、都市デザインを行う組織設計事務所である株式会社日建設計(所在地:東京都千代田区)、複雑な情報を図解で可視化する株式会社図解総研(所在地:東京都千代田区)により 2024 年 7 月に発足しました。開発する研修プログラムでは、実際に課題解決に取り組む地域の住民や企業、行政といった多様なセクターが集まり、データ活用をしながら、対話し、自分たちで未来の地域の移動を考えていきます。その過程で住民に主体性が生まれ、合意形成が促進し、「自分たちの移動を自分たちで考えていく」マインドを醸成します。本プロジェクトは、2024 年度国土交通省モビリティ人材育成モデル事業に採択されています。
公式サイト:https://cdpj.jp

一般社団法人 SMART ふくしラボについて
SMART ふくしラボは、福祉分野のデジタル化、DX 推進、新規事業創発、シンクタンク機能を持つ組織です。地域の大きな課題である移動にフォーカスし調査研究を進め、2023 年度には国交省の共創モデル実証の採択を受け、介護予防、外出支援、公共交通の活性化をハイブリッドに解決する『地域丸ごとデイサービス「Goトレ」』を開発するなど持続可能な地域づくりに取り組んでいます。

株式会社日建設計について
日建設計は、建築・土木の設計監理、都市デザインおよびこれらに関連する調査・企画・コンサルティング業務を行うプロフェッショナル・サービス・ファームです。1900 年の創業以来 120 年にわたって、社会の要請とクライアントの皆様の様々なご要望にお応えすべく、顕在的・潜在的な社会課題に対して解決を図る「社会環境デザイン」を通じた価値創造に取り組んできました。これまで日本、中国、ASEAN、中東で様々なプロジェクトに携わり、近年はインド、欧州にも展開しています。地域課題解決では、建物の災害時の避難計画を応用し、避難時間を地図上に可視化する「逃げ地図」を開発しました。この逃げ地図をつくるワークショップはこれまでに全国 26 都道府県 60 市区町村、全国の小中高 30 校以上で開催され、各地域のリスクコミュニケーションや避難に関する合意形成を促進してきました。地域住民、自治体職員など含め少なくとも延べ 6000 人以上が参加しています。
https://www.nikken.co.jp/ja/insights/benefits_of_the_escape_map.html

株式会社図解総研について
図解総研は、ビジネスモデル、会計、共創、政策のような複雑な概念を共通の型で構造化して図解することで相互理解のコミュニケーションコストを減らし、多様なステークホルダー同士の共通言語を生み出すビジュアルシンクタンクです。これまでの主な書籍に「ビジネスモデル 2.0 図鑑」「会計の地図」「パーパスモデル」「政策図解」があります。また、介護の課題や地域の課題など、複雑な課題の構造を可視化し課題同士の関係を整理することで、何を解決するべきかの議論ができる土台を生み出してきました。

お問い合わせ
【事業やプロジェクトに関するお問合せ】 Community Drive プロジェクト PR: pr@cdpj.jp
【本プレスリリース配信に関する報道関係者からのお問合せ】 Community Drive プロジェクト PR 担当(日本パブリックリレーションズ研究所):渡邉・浅井・黒崎・横田 Tel: 03-5368-0911 / Fax: 03-5269-2390 / E-mail: cdpj@japan-pri.jp